標高差:1,175m
深田久弥著の「日本百名山」から
美瑛富士の頂上から北を見ると、尾根の長いオプタテシケの彼方に、ひときわ高く、
荒々しい岩峰を牛の角のようにもたげたダイナミックな山がある。 それがトムラウシであった。 それは私の心を強く捕らえた。あれに登らねばならぬ。
私はそう決心した。
最短コースの駐車場。 トイレはあるが水場は無い。
”カムイ天上”辺りからは笹原となり、日差しが堪える。 詰まらない
笹原が続くだけで、何を指して ”カムイ天上”と言うのか判らない。
息子は登山靴を履かない主義であり、運動靴での残雪登りは若干苦労していた。
我々のペースより随分と遅いので、
ガイドさんに声を掛けて先に行かせて貰う。
展望の良い ”ケルンのある丘”で一休み。 右端がトムラウシ山頂へ続く。
これから ”自然公園”へ下って行く。 途中でハイカーに携帯電話を貸してくれとせがまれる。
自分の携帯電話では途切れて話が出来ないらしい。 仲間が足首を捻挫して歩けないらしい。
赤い服を着たハイカーが捻挫した人。
只でヘリに乗れるなんていいなーと思ってしまう。
県警(道警)の救護ヘリ
県警ヘリで救護して貰った場合は救護費は無料と聞く。 民間ヘリを呼んだ場合は30分で
50万円とか。 ある時、山で怪我をして民間ヘリを呼ぼうとした時に料金を聞いて自力で下山したハイカーが居たらしい。 救護ヘリを頼む時には公営か民間か確認だけは怠らない様に。
最後の登りを頑張る。 距離にして少しだが足が動かない。
周辺はお花畑であり、高山植物が咲き誇っている。
5時間30分を要して ”トムラウシ山”(2,141m)に到着する。
流石は人気の山、人多しが感想。 記念写真を撮るにも順番待ちの状態。
”チョウノスケソウ”
”アオノツガザクラ”
山頂から直ぐ下にある ”南沼キャンプ場”は雪渓からの沢水が流れ、
周辺は一面のお花畑になっていた。 山頂での混雑を避けて静かな
ここでお昼にするが、お花に囲まれてのお弁当は最高であった。
同じ道を引き返し、小さな雪渓を下る。
笹を刈り取って作られた新道は長く退屈なだけであった。
出来るなら旧道の沢道を歩いてみたかった。
雨天中止
'04度の北海道遠征
07/18 |
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07/19 |
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07/20 |
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07/21 |
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07/22 |
羊蹄山 |
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トムラウシ |
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阿寒岳 |
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羅臼岳 |
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十勝岳 |
『日本百名山』 花のトムラウシを実感出来たが登山道の悪さには閉口した。
前日の移動
羊蹄山登山後、洞爺湖を経由して道央高速道路を伊達〜夕張まで走る。
夕張〜清水までは国道274号線を走り、清水からは道道718号線にてトムラウシ温泉に至る。 更に林道を8km走った最短コース駐車場から登ることにする。
登り:5時間30分
下り:4時間50分
往復:10時間20分 (休憩時間含む)
駐車場には道外、道内から沢山の車が来ており、ここでも夜明けの
4時と共に出発する人が多い。 我々も早めの5時10分に出発する。
遊歩道的な緩やかな道を20分でトムラウシ温泉側への分岐点に出る。
木の根っこむき出しの樹林帯を進んで行くと泥道が増えてきて歩き辛くなる。
”カムイの天上”と言われる辺りから笹原となり、沢沿いの道は閉鎖され、
新たに笹原を刈った迂回路を通ることになる。
刈り取ったばかりの切り残しが長く残っており非常に歩き辛い。
笹原道の終わり付近からは ”十勝連峰”が望めた。
笹原の迂回路から沢に降りる道は最悪で、ドロドロの急下降となる。
トラロープを一部設置してあるが、泥で汚れており触れない。
溶岩石の大きな塊が積み重なった壁となり,
自然の偉大さを感じずにはいられない光景となる。
沢道をしばらく歩き、沢を越えると200m程の残雪登りとなる。
雪渓が終わると前方の登り斜面にはツアーハイカーの団体が見えた。
お花畑の向こうには トムラウシ山を含む山並みが見えて来た。
左写真では体のデカイ相棒も大きな岩に
埋もれてしまったのでズームで掘起こす。
”ケルンのある丘”からは目の前に ”トムラウシ山”の山容が初めて姿を現す。
眼下には水と岩が織り成す ”自然公園”が広がり、そこまでは下りの道となる。
”自然公園”まで下りると、上空をヘリが旋回して我々の
目の前に降りて来たので救助活動をしばし見学させてもらう。
我々も気を付けないと・・・
”自然公園”からはお花が咲き乱れる緩やかな道を
”南沼キャンプ場”まで進み、ここから山頂への急登に向かう。
長い行程であったが、無事に山頂を極められてやれやれである。
兎に角、記念撮影。 山頂の気温は16℃、じっとしていると寒い。
”大雪山”はガスが掛かり山頂を見せてくれなかった。
山頂は人が多いので天場のお花畑に下りてお昼にする。
同じ道を引き返し、10時間20分でトムラウシ山を終える。
トムラウシ、山名を聞いただけで登りたくなる山であったが、行程の長さ、登山道の悪さには閉口した。 山頂付近には高山植物が咲き誇っていたが、段々興味が薄れ最近は撮影をしなくなってしまった。
初心に戻って撮影と花の名前を覚える様に努力はしたいと思うが忘れるほうが多いので無駄な努力になってしまう。
今日の温泉
登山口にあるトウムラウシ温泉の ”東大雪荘”入る。 サウナ付の充分な設備で350円は
お得だった。 2023年現在 ”東大雪荘”の日帰り入浴は700円となっている。
最悪の崖道を沢まで下り切り、ひと休憩する。
北海道の沢ではエキノコックスが心配なので絶対沢水を飲まない様にする。
山頂直下まで登り、振り返り見ると ”自然公園”の天場が随分と
小さく見える様になっていた。 ハイカーが次々と登って来ている。
2023年9月18日改定
初めての北海道遠征であり、”十勝連峰”の山々を同定する能力が無い。
”カムイサンケナイ川”の沢に下る前には遠く
”トムラウシ山”が望めた。
残雪歩きは斜度もきつくなく涼しくて気持ちが良かった。
残雪(雪渓)は一環して斜度が緩く、何とか運動靴でも登れる快適谷筋であった。
山を見上げているのか? ヘリを見送っているのか?
トムラウシ山のてっぺんに向かう前に ”自然公園”のお花畑で寛ぐ。
緩やかな下りであり、納涼であるので歩きながら
休憩出来るポイントではあった。
運動靴で滑って扱けまいと頑張る息子の姿があった。